Eventイベント

応用統計シンポジウム

応用統計シンポジウム2025
参加申込はこちらから

主催:応用統計学会
共催:共立出版 株式会社
後援:一般財団法人 日本統計協会
   一般社団法人 統計関連学会連合
   一般社団法人 日本品質管理学会
   東京理科大学データサイエンスセンター

日程:2025年11月1日(土)
会場:オンライン Zoom (後日、録画配信予定)


申込:申込ページ(学会バンク)

シンポジウムの概要
応用統計学的手法の理論の丁寧な解説とその活用事例について提供し、会員・非会員の皆様の理解を深めることを趣旨としたシンポジウムを開催します。今年度は、共立出版から出版されている統計学One Pointシリーズ『データ同化』をテーマに、著者の先生と実務家の先生に、データ同化の基本事項から最新の研究成果までご講演いただきます。
本シンポジウムは、応用統計学会の学会員の方々はもちろん、他学会の皆様、一般の皆様からのご参加も歓迎しております。

プログラム
9:00 開会挨拶 南美穂子 応用統計学会会長
9:10 講演(中野慎也先生) 座長:長尾大道
10:30 休憩
10:40 講演(中野慎也先生) 座長:長尾大道

12:00 昼食休憩

13:00 講演(安田勇輝先生) 座長:川野秀一
14:00 休憩
14:10 講演(綿引壮真先生) 座長:黒木学
15:10 休憩
15:20 講演(菊地亮太先生) 座長:三枝祐輔
16:20 休憩
16:30 総合討論
16:50 閉会挨拶 田畑耕治 応用統計学会副会長
17:00 閉会

講義内容と講師紹介
中野 慎也(統計数理研究所・教授)
「データ同化とその基本的なアルゴリズム」
概要:
データ同化は,システムの時間発展を記述するモデルと観測データの情報を統合する手法で,数値天気予報をはじめ,様々な分野に活用されています。本講演では,データ同化が実際に何をするものなのか,そして,どのようにデータ同化(システムモデルと観測データの統合)を実現するのかについて,基本的な考え方を説明します。
略歴:
2004年 京都大学大学院理学研究科 地球惑星科学専攻 博士課程修了。博士(理学)。京都大学地磁気世界資料解析センター,科学技術振興機構の各研究員を経て,2009年より統計数理研究所助教,2016年より同准教授,2023年より同教授。専門は地球物理学,データ同化手法とその応用研究。

安田 勇輝(海洋研究開発機構・副主任研究員)
「深層学習による超解像を利用したデータ同化」
概要:
近年,深層学習による数値シミュレーションの高速化が盛んに研究されています。超解像はその技術の一つで,低解像度計算から高解像度結果を推論することで計算時間を大幅に短縮します。本講演では,超解像により高速化とデータ同化が同時に実現できる理論的枠組みを提示します。具体的に,超解像ニューラルネットワークが背景誤差共分散行列として機能し,疎な観測値を空間的に伝播させて予測値を修正する機構を明らかにします。この機構により,低解像度モデルと観測データから高解像度の予測を得る効率的なシステムの構築が可能となります。
略歴:
大学院修了後,民間企業で機械学習モデルの開発に従事。その後,東京科学大学にて深層学習を用いた気象予測およびデータ同化の研究に取り組む。現在,海洋研究開発機構において,データ科学の地球システムへの応用を研究している。

綿引 壮真(株式会社構造計画研究所 事業開発部 データ同化エンジニアリング室・室長)
「データ同化の産業応用:構造解析を中心に」
概要:
データ同化は,シミュレーションと実測データを融合する技術として,様々な産業分野での活用が期待されています。本講演では,データ同化技術の産業応用について,特に製造業における製品の強度や変形を予測するシミュレーション(構造解析)や資源分野への展開を中心に紹介します。さらに,我々が取り組んでいる発展的なアプローチとして,画像解析の活用,汎用の解析ソフトウェア(CAE)との連携,およびそれらを支える反復型の非逐次型データ同化手法「Iterative Ensemble Smoother」の応用についてご説明します。
略歴:
2016年 筑波大学大学院システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 博士課程前期修了。修士(工学)。2016年 株式会社構造計画研究所入社,現在に至る。

菊地 亮太(DoerResearch株式会社・代表取締役/名古屋大学・特任准教授)
「デジタルツインとデータ同化による製造プロセス最適化に向けて」
概要:
デジタルツインというキーワードが注目されるなか,製品ライフサイクル全体で効率よく設計・予測・制御を行うためには,現実世界の運用条件とバーチャル空間のシミュレーションを結びつける技術基盤が不可欠です。本講演では,データ同化や機械学習などの技術を活用したデジタルツインを中心とした技術体系を工学・産業界に適用する上での課題や,設計段階だけでなく実運用・保守・制御プロセスにわたる展開を紹介します。
略歴:
2017年 東北大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 博士課程後期修了。博士(工学)。同年 富士通研究所 人工知能研究所 研究員,2019宇宙航空研究開発機構 研究員,DoerResearch株式会社 代表取締役(現職),2020年 京都大学産官学連携本部 循環型事業開発研究部門 特任助教,2023年 名古屋大学宇宙地球環境研究所 特任准教授(現職)。

参加申し込み・費用
参加登録:特設サイトよりお申込みください.

参加費:
応用統計学会会員  6000円
応用統計学会非会員  8000円
学生(会員・非会員とも) 2000円

テキスト
共立出版統計学One Pointシリーズの『データ同化』をテキストに使用いたします。お手元にご用意の上ご参加ください.テキストをもとに講義するため,参加者はテキストを持っていることを前提とします.
お持ちでない方はご購入のほど,お願いいたします.本サイトで講義参加と同時に購入されますと特別価格(定価の10%割引で送料無料)にて購入が可能です.
シンポジウム当日までにテキストの配達を希望される方は「9月30日(火)」までにお申し込みください.
それ以降のお申し込みは, シンポジウム以降にテキストが届く可能性があります.

実行委員会
川野秀一(九州大学), 黒木学(横浜国立大学), 三枝祐輔(横浜市立大学), 長尾大道(東京大学),
田畑耕治(東京理科大学), 徳田智磯(東京大学)